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研究室の分野やジャンルは基本なんでも大丈夫な話
はじめにひとつ断っておくと、「将来就きたい業界・職種が既に決まっている」場合はそのジャンルの研究室に入るべきです。
例えば、「洗剤会社で新しい洗剤の成分を研究開発したい!」という夢が決まっていたとしましょう。この場合は、なんでもいいので「有機合成」を行っている研究室を選ぶべきです。
この会社が新卒の求人を出すときも、「あなたは研究室で有機合成の経験がありますか?」といった質問があるほどです。
研究室での経験は、内容を含めて就職先でも役立つことでしょう。
もし行きたい業界、企業があるなら、それに即した研究室を選ぶのが得策です。
もちろん、「人生でどうしてもやってみたい」と思う研究室がある場合も、そこへ入ってしまって良いと思います。もし、「どうしてもやってみたい」なら、おそらく人生で1度きりの大学生、やりたいことをやりましょう。
では、ここからは見出しの通り、研究室の分野やジャンルは基本なんでも大丈夫だということをお話します。
まず、基本的に、「研究活動」というこのサイクル、この基本構成はどこの研究室でも同じです。じゃあ研究室が違うと何が異なるのか。
それは、「1.課題を発見する」の「課題」部分です。
例えば有機系の研究室では「理論上合成できるはずの物質が合成できない」ことが課題かもしれません。無機系の研究室では「もっと収率を上げたいのに収率が低いこと」が課題かもしれません。
でも、それぞれ「テーマ」が異なるだけで、「研究活動でやること」自体は同じです。
「自分の興味のあるところを選んだ方が良い」という話はよく聞きます。
なぜでしょうか。それは、困難が立ちはだかったとき、 その分野やテーマに1つでも魅力を感じているなら、それがモチベーションとなり頑張り続けることができるからなんだろうと思います。
もちろん、興味がある分野やテーマであることは素晴らしいことです。
例えば、有機化学の研究室なら「 思い描いたものを作れるのが魅力」と感じていれば「なんとしても作ってやる」と思えるでしょう。
例えば、無機化学の研究室なら「身近な製品に使われる材料を扱っているのが魅力」と感じていれば、「あの製品はこういう原理をもとに作られてるんだな」とい実感がわいて、それがモチベーションにつながるかもしれません。
では、興味や魅力を感じない研究室は選ぶべきではないのか。
答えはNOです。興味や魅力を感じない研究室を選んでも問題ありません。
なぜなら、その研究室に入って知識を身につけていくうちに、興味がわいてきたり、魅力を感じるようになるからです。
勉強を始める前はいやだったけど、勉強をはじめてみたら思いのほか勉強がはかどった経験はないですか?
もしくは、苦手科目だったけど、点数が取れるようになったらその教科が好きになっていたなんてことはありませんか?
研究室も同じです。はじめは、興味関心がなくても、いざそこで研究をしてみると案外楽しくなってきたりします。
だから、研究室に入る前から興味関心魅力を感じていなくても大丈夫です。
だから、どこの研究室を選んでも大丈夫です。
就活でも、「研究分野」をアピールするのではなく「研究活動という一連の流れの中で得たこと」をしっかりアピールすればよいと考えます。
志望する就職業界・企業が決まっていないなら研究室はどこでもいい話
「今、就職したい会社とか業界なんてないよ~」
「でも先に就職したい企業とか業界を決めておかないといけないのかな?」
と思うかもしれません。
結論、「今就職したい業界や企業がないならそれを急いで決める必要はありません」
もちろん、将来を想像しながら就きたい業界や企業を調べたり考えたりすることは有益なことです。でも、研究室選びのためだけに急いで決める必要はないです。
現在就きたい業界がないということは、逆に言えばこれから就きたいと思う業界がでてくるということです。
そして、その業界は、たいていの場合、配属された研究室で扱った分野やテーマになる人が多いです。
仮に研究室で扱う分野の仕事に興味がわかなくても、「研究活動のチカラの入れ具体」がマッチしていれば研究活動はのびのびできますし、就職で困ることはないはずです。
テストで点がとれなかった分野の研究室を選んでも大丈夫な話
研究室はたいていその業界で最先端です。または誰もやったことがないようなことをやっています。
大学1年生~研究室配属前までに授業で学んだ内容は、直接的には役立つことは少ないです。
実際に、僕も大学内のすべての研究室に行き質問しました。
「これまでの授業の中で復習しておくべき授業や分野はありますか?」
そしてたいていこんな返事が返ってきました。
「ないかな。うちはもっと全然ちがったことやってるから」
つまり、研究室に入ったら1から学び直すということです。
だから「このジャンルの成績が良いから」「悪いから」と成績で研究室を決めるのはおすすめしません。
もちろん、成績が良いジャンルは好きだから成績が良いかもしれないし、成績が悪いジャンルは嫌いだから成績が悪いのかもしれません。そういうことなら、成績を参考にするのもありだとは思いますが。
さいごに
長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
これを読んだ方が、少しでも研究室選びの参考になれば幸いです
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